紅茶雑学

英国人はティーポットを洗わないってホントなの?

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明治維新による文明開化以後、私たち日本人は欧州に対して一定の憧れがあり、それは太平洋戦争を経ても変わっておらず、今でも欧州の想像をする時には、多少の美化が混ざっています。

例えば、「英国式の紅茶」というキーワードで連想してみると、私たち日本人は、金髪の女性が白で統一されたティーカップやティーポットで紅茶をスコーンと一緒に楽しんでいると連想するのがテンプレである。

しかし、現実というものは残酷であり、残念ながらイギリス式紅茶の中に優雅さは微塵(みじん)も存在せず、日常の中の慌ただしさの中で、無造作と乱雑さ、そして実用という名の煩雑さが混じった、小汚いイメージなのだ。

その中でも一番顕著なのは、『英国人はティーポットを洗わない』というものであり、これは英国に滞在した日本人が真っ先に驚くカルチャーショックで、この手の体験記が検索すればチラホラ散見される。

しかしながら、英国人は別に、ティーポットを洗わないほど無頓着で不衛生であるというわけではなく、むしろ洗わないことの方が長年の経験上メリットが大きいという実用的な観点に沿ったものであり、

まず英国人のほとんどは紅茶をティーバッグで飲むため、リーフティーと違ってティーポットはティーバッグを交換すればよいだけなので、

日常的に24時間紅茶を飲むために、日本のような「宵越しのお茶」状態になることがないのだという。

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イタリアや中国でも・・

itarianそして漂白に敏感な日本人なら気にするであろう、ポット内の渋みによる変色も、実は英国式では、渋みを残す方が却って紅茶の味がよくなるそうで、したがってむやみやたら洗うことはないのだそうだが、

実はこの考え、英国から少し離れたイタリアにも存在していて、イタリア人は経験上、エスプレッソポットを洗わずに、コーヒーの渋みをポット内に残す習慣があるそうで、一度でも洗剤で洗うとコーヒーがとても不味くなってしまうのだという。

そしてなんと、実は日本から近いところにある中国にもこの習慣は存在していて、中国人は急須や茶壺にお茶をかける「養壺」という行為によって、茶器の質を高めているのだという。

実はこの習慣は、科学的に見ても非常に理に適っている行動で、紅茶に使用する水に含まれるミネラル成分がポット内に付着して残留することで、紅茶の風味が使用するごとに増していくのである。

日本の食文化に例えるならば、スッポン鍋を日常的に使っているとスッポンの味が鍋に浸みて、その鍋で雑炊を焚いたらスッポンの風味がしたという、某有名な料理漫画の逸話にもなった話がわかりやすいだろう。

しかしながら、このやり方は硬水が日常的に手に入る英国や欧州で通じる話であり、ミネラル分がほぼない軟水地域の日本では、このやり方をやっても紅茶はおいしくはならないのだ。

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